■ 東京の家具 それは、豊富な経験と誠実な仕事----お客様に安心と満足を与えます
|
近代家具は明治初期、東京の芝で生まれ戦前戦後を通じて生き続けて来ました。昭和44年都内各地に点在していた家具メーカーが結集して東京都家具工業組合を結成、以来量産家具と特注家具とが互いに切磋琢磨しながら協力して現在に至っております。
組合員メンバー134社は“世界の東京”に位置し、もっとも質の高い情報を大量入手し、ハイセンスかつバラエティに富んだ商品をタイムリーに開発し、納期・メンテナンス等のキャパシティーも抜群です。特に首都圏のクライアント、ユーザーの方々とは綿密なコミュニケーションが取りやすく“まかせて安心”を確信しています。
こうした特色を持つ東京都家具工業組合のメンバー企業はあらゆる家具、インテリアビジネスに取り組み、“快適で安全な家具”を提供しております。
|
■ 東京家具の歴史 |
東京の木製家具製造業 (以下、家具製造業)は、徳川時代の初期、江戸城と 大名屋敷の普請の関係上、建築職人が神田に集住するに至った頃、発祥しまし た。 そして、 文化、文政頃から富裕な商人など家具を使用する階層が増えるにともない和家 具・指物職人も職業的に独立し「御店と下職」という関係で家具の生産・流通 がおこなわれるにいたります。
他方、すでに幕末期、開国により1859年(安政6年)、横浜に外国人居留地が でき、西洋建築の造成と結びついて洋家具の需要が発生し、和家具職人がその 製作を習得することで、洋家具も発祥をみています。
|
明治維新後、明治政府のもとで1871年(明治4年)には官庁での椅子の使用が 始まり、文明開花の風潮のなかで漸次、洋家具が普及しはじめ、1883年(明治 16年)には早くも芝の家具業者を中心に業界団体「東京椅子組合」を結成。 明治20年代には、西洋建築が次々と建設されるなか、特注の洋家具需要も急増 する。 とりわけ日清、日露戦争の際、戦時需要もあって需要が爆発 的に増加したが、その大半が東京の業者に発注されたため、横浜はじめ各地か ら職人が東京に流入し、一大家具産地が形成された。 また、日露戦争後、百 貨店で家具が販売されることになり大正期の初期には既製品家具も作られるよ うになった。
|
大正期で逸しえ ないのは、1923年(大正12年)の関東大震災とその復興景気で ある。この時期、家具需要は一気に増えたが、そのもとで従来の家具の生産・ 販売ルートの主流であった「御店--下職」の関係を離れて直営工場を持ち自家生 産する企業が出てきた。
|
昭和期に入ると、昭 和恐慌--世界恐慌への突入もあって復興需要で拡大された 生産設備も過剰設備化する一方、職人の独立開業をはじめ、家具業界に新規参 入してくる者も増加し、苦境が続きます。 1937年(昭和12年)、日中戦争の勃 発により、戦時経済体制が始まると家具の生産・販売も商工省の統制のもとに おかれたが、さらに戦争が太平洋戦争へと拡大すると、弾薬箱、通信機器用の 箱や航空部品など、軍需関連商品をつくることになり、これと対応して本来の 家具は物品税の対象となり、近年の消費税導入まで、家具業はその撤廃運動に 取り組むことをよぎなくされた。
|
戦後の昭和20年代 においては、家具製造業界は、他産業より早く復興を遂げ る。そのきっかけになったのは1946年(昭和21年)、進駐軍住宅用家具の生産 開始で、1950年(昭和25年)に起きた朝鮮戦争の特需もまた回復に寄与すること になった。
|
昭和30年代、とくに1955年(昭和30年)以降、高度成長の開始とともに、生 活様式の洋風化の進展に即応して一般家庭用家具の需要増加が本格化し、昭和 40年代前半までは生産・販売とも増加の一途をたどった。 この間、1963年(昭 和38年)11月には東京都家具工業会が設立され、翌64年2月には全国家具工 業連合会も結成される。また同年4月、木製家具製造業も近代化促進法の業種 指定を受けることになり、1969年(昭和44年)3月に、近代化促進法の事業推進 とも相まって工業会を東京都家具工業組合へと改組、法人化した。
|
1970年代、昭和40年代後半に入ると東京都においても工業公害が問題視さ れ、工場の都外移転が始まるが、ひきつづく1973年(昭和48年)の第一次オイ ルショック下のスタグフレーション(インフレと不況の併存)のもとで、この 頃より力をつけてきた地方産地の東京進出に拍車がかかり、既製品家具メーカ ーはしだいに廃・転業せざるをえないところまでおち入ったのである。
|
こうした沈滞状況は1980年代の前半までつづくが、円高不況をへてその後半 の好景気においては、東京都におけるインテリジェントビル、マンションの建 築ラッシュによって業界は活況を呈したが、1991年(平成3年)、バブル景気が はじけ不況が長期化・深刻化するなかで、為替相場の急展開により、欧米、と くにアセアン諸国など東南アジアからの輸入家具の増大に、木製家具の主要材 料である木材、とくに南洋材の産出国による伐採制限製作が加わっている。
|